loadingIcon

PRODUCTION NOTEプロダクションノート

  • すべては“網走監獄”のために――満を持しての再始動 !LINK
  • 山﨑&山田を筆頭にメインキャスト陣は全員続投 !LINK
  • 個性派揃いの新キャスト陣が続々参戦 !LINK
  • まるで本物! リアル過ぎる“網走監獄”が出現 !LINK
  • 監獄内で繰り広げられる怒涛のアクション祭り !LINK
  • 物語のラストは切なすぎる人間ドラマLINK
  • すべては“網走監獄”のために――
    満を持しての再始動 !

    「網走監獄襲撃編にたどり着くために、これまでの『ゴールデンカムイ』はあったと言っても過言ではなく、間違いなく原作前半部分、第一部・完ともいえるクライマックスが今回の映画版になっています」と語る松橋真三プロデューサー(以下松橋P)。壮大な原作の “第一部の総括”的ポジションに当たる本作は、WOWOWドラマ版の監督を務めた片桐健滋監督を筆頭に、スタッフ全員がさらなる高みを目指すものとなった。これだけ長さのある原作を前作の映画版、連続ドラマ版と徹底して原作に忠実に描き続けてきた実写『ゴールデンカムイ』。原作へのリスペクトと熱い愛情をスタッフ&キャストが共有し、素晴らしい結果を残した前作を経て、原作者・野田サトル氏との信頼関係もより強まったという。「ありがたいことに、野田先生は前作の世界観を非常に気に入ってくださった。今回はスタッフの打ち合わせにまで参加してくださることもあり、時には片桐監督と直接やり取りすることもあったようです。前作同様、アイヌのいろいろな関係者をご紹介してくれたのもありがたかった」(松橋P)。「野田先生と我々の関係性もより密に深いものになったという実感はあります。先生の方から積極的にアイディアを出してくれることもさらに多かったように思います」(西憲彦プロデューサー、以下西P)その最たるものが「俺は不死身の杉元だ!」と言う主人公・杉元佐一を象徴する重要なセリフ。実は当初このセリフを入れる位置に迷っていたという監督だが、「野田先生の方から映画オリジナルにするのであれば、あるシーンに持っていった方がいいんじゃないですかとご提案してくださった」とか。「自分自身を鼓舞するために杉元が言うべき場所はあそこではないかと。前作の時は“自分は死なない”という意図が全面に出ていましたが、今回は自分が死ぬ死なないよりも、とにかく“アシㇼパさんのために生きて(監獄を)脱出する”ということが最大の目的。それを踏まえて山﨑賢人さんにもセリフのニュアンスを説明し、彼は見事にアジャストしてくれました」もともと本作を監督するにあたって、「プレッシャーがなかったと言えば嘘になりますが、何よりも原作者である野田先生が納得できるものに仕上げたかった」とも語っていた監督。その真摯な熱意をしっかりキャッチした脚本が、前作に引き続き黒岩勉の手によって完成した。

  • 山﨑&山田を筆頭に
    メインキャスト陣は全員続投 !

    主人公の杉元を演じる山﨑賢人、その相棒・アシㇼパを演じる山田杏奈はもちろん、メインキャストは全員が続投。これだけの人気俳優たちを再び集結させるのは並大抵のことではないが、作品への愛は全員がむせ返るほど強い。撮影としては約1年半ぶりとなったが、久々の再会とは思えないほど役者陣の空気感は序盤から親密だった。
    「このメイクと衣装で何の違和感もなく杉元に戻れました」(山﨑)「またアシㇼパを演じられることが幸せで。現場に来て皆さんと話したら、スッと戻れる感覚がありました」(山田)
    他作品も含めて山﨑とは10年来の付き合いとなる松橋Pの、山﨑への信頼も絶大だ。
    「クランクイン前に山﨑さんとお話をして、後半の杉元がアシㇼパへの想いを吐露するシーンが、今回すごく大事になってくると思うと伝えました。山﨑賢人という俳優は何年経ってもどれだけ人気者になろうとも、決して擦れずに綺麗な心がある人。杉元は生き抜くためにたくさんの人間を戦場で殺してきたけど、その心には常に贖罪の気持ちがあるし、もともとは優しい人間です。杉元の中にある非常に綺麗なものと、アシㇼパは同義。そんな杉元の気持ちを心のピュアな山﨑さんは理解できるし、今回も前作以上に芝居を超えた杉元の優しさが見られると思っています」
    前作を経て山﨑と山田の関係性もより深まった。「はたから見ていても強い信頼関係があるのが分かりました。山﨑さんは本当に優しくてフランクな方なので、山田さんも心から慕っていると思います」(里吉優也プロデューサー、以下里吉P)実は今回は2人きりのシーンはそれほど多くないうえに、アシㇼパは父・ウイルク(井浦新)のことで思い悩むというシリアスな芝居場がメイン。そのぶん山﨑、山田、そして白石役の矢本悠馬が揃う貴重な3人のシーンは、同窓会のような賑やかさ。「この3人ならではの“ほのぼの感”が一瞬で戻って来て、楽しかったです」(山田)「この3人が揃うと“初期メンバー”という感じでした。撮影中も杏奈ちゃんや矢本くんがいると安心しましたね」(山﨑)
    「山田さんはオンオフの切り替えが素晴らしく、非常に集中力が高い方という印象があります。今回のアシㇼパは内に秘めるものが多く、不安感の中でずっとお芝居をしなければならなかったのですが、その難しい塩梅(あんばい)を見事に演じてくれました。逆にコミカルなシーンではそのかわいらしさが活きていましたね。前作からの経験値もあり、俳優としてより太く強くなられたという気がします」(大瀧亮プロデューサー、以下大瀧P)。「現場でも監督によく質問や相談をされていて、アシㇼパを監督と一緒に作っていらっしゃる感覚がありました」(里吉P)
    もちろん他キャスト陣も各々が強い想いを抱きながら、役とまっすぐに向き合う。前作とはうってかわり杉元たちと行動を共にすることになる尾形百之助役の眞栄田郷敦は、後半に嵐を巻き起こすキーマンでもある。「皆さんキャラクターへの愛情と責任感は強いですが、郷敦さんの尾形への愛は個人的には特に感じました。アニメ版で尾形の声を担当されている津田健次郎さんの声を彼は非常に参考にしていて、カット割りを見ながら自分はどう演じるべきか…セリフのペースや声の張り方など、事前にすごく研究してきていたのが印象的です」(監督)

    常に現場の最前線に立ち、スタッフワークを見つめ続けていたという鶴見中尉役の玉木宏の姿勢も際立っていた。「現場でやろうとしていることと、ご自身のお芝居のプランニングをアジャストさせるのがとても速い方で感動しました」(監督)「玉木さんは俳優もスタッフの一部=俳優部であるという考えが強い方だと思います。鶴見は監獄のアクションで銃弾を口からぷっと吐き出して装填するというくだりがあるのですが、テストで本当に銃に弾が入ってしまった時は、スタッフ一同驚きと共に“かっこいい!”と大興奮しました」(大瀧P)
    玉木と同じく、現場スタッフの動きを常にキラキラした瞳で見守っていたのが土方歳三役の大ベテラン・舘ひろし。「大スターなのにスタッフを急かせる空気が一切ない。少年のような目でスタッフの狙いをずっと探ってくれているし、撮影カメラマンに“目線はここでいいですか?”と一番聞いていたのも実は舘さんでした。1カット1カットにかけるスタッフの努力をいつも現場で見てくれているのが、本当にすごいなと」(監督)
    キロランケ役の池内博之は、「自分の出番がない日に朝イチで現場に入られて、昼食用のケータリングを自ら料理し全員にふるまってくれました」(松橋P)という頼もしいエピソードも。「俳優としてもすごく絵になる人だし、説明ゼリフがただの説明にならないのも素晴らしい。全てキャラクターを乗せたセリフにしてくれるので、とても信頼していました」(監督)

  • 個性派揃いの新キャスト陣が続々参戦 !

    今回新たに『ゴールデンカムイ』の世界に参入する新キャストも、見事な個性派俳優陣が揃う。鶴見中尉を偏愛する第七師団随一の“ヤバイ”男・宇佐美時重には、原作の大ファンという稲葉友。「宇佐美という役を引き受けてくれる俳優さんは、“果たしてどこまでやるんだろうか?”という不安を持たれると思います。ですが、いざとなったらとことんやる覚悟を持ってくださる方でないとダメだなと思いました。『ゴールデンカムイ』のキャスティングで一貫しているのは、原作の世界観に全身全霊で寄り添える方にお願いしたいということなので、宇佐美もその延長線上で稲葉さんにオファーさせていただきました」(松橋P)実は本作の直前に別作品の役作りのため、かなりウエイトを増量していたという稲葉。だが「宇佐美を演じたい!」という本人の強い希望から、クランクインにあわせて大幅な減量を敢行した。宇佐美が鶴見から顔に落書きをされるという原作でも鮮烈なシーンに臨むにあたり、監督は鶴見役の玉木に「人間をクイクイッと走らせるように描いてほしい」とお願いしたとか。加えてヘアメイクデザインの酒井啓介に、「稲葉さんの頬を少しだけ赤くしてください」ともリクエスト。すると稲葉は本番で玉木の“クイクイッ”と頬を触る動きに合わせて、「あ~っ!!」と悶えるように震える芝居を自主的にやってみせた。「その姿を見て、大丈夫だなと思いました(笑)」(監督) 原作人気の高い門倉利運は、野田氏の思い入れの強いキャラクターでもありキャスティングは難航。「門倉はいわゆるイケオジ。今は少しくたびれているけど、実はとてもかっこいい人ということでいい年齢の重ね方をされている和田聰宏さんにお願いしました。野田先生も“門倉にそっくり!”と大変喜ばれていましたね」(大瀧P)隠しきれない大人の男の哀愁と、渋さ。そしてどこか憎めない人間味を和田は絶妙に体現。あえての大声の棒読み芝居も、原作から抜け出したような再現度の高さである。「和田さんはすぐに現場に溶け込んでいて、皆に愛される方でもありました」(大瀧P)
    再現度という意味では「本当に原作そのままで驚きました。逆に他に演じられる人が思いつかない!」と監督&製作陣が口を揃えるのが、都丹庵士を演じた杉本哲太。ただ原作の都丹庵士は盲目の老人で、激しいアクションもある。もちろん杉本は老人と呼べる年齢ではないが、山﨑ら若手俳優陣と対峙した時に見劣りしない迫力と体躯が求められた。「哲太さんはその両方を兼ね備えた俳優さん。老けメイクは施してもらっていますが、それでもあのご年齢であそこまで動ける方はそうそういません。スタイルもいいので山﨑さんと並んでも引けを取らないのも狙い通りでした」(松橋P)「哲太さんのアクションはキレキレです! 目が見えないという役でのアクションは大変だったと思いますが、僕がおそるおそる“今の動きは(目が)見えているよう見えます”と言うと“ですよね~!”と明るく返してくださる。大御所なのにとてもチャーミングな方でした」(監督)
    そして今回野田氏念願のキャスティングが叶ったのが、鯉登平二役の國村隼。「野田先生はとにかく國村隼さんのことがお好きで、どこかで出演してもらいたいという思いで、我々も前作時から探り続けていました。國村さんの撮影は1日だけでしたが、野田先生がお忙しいスケジュールの合間を縫って撮影現場にいらっしゃって、(鯉登平二の台詞である鹿児島弁の)“もす!”の言い方を國村さん自ら野田先生に確認されていたのが印象的でした(笑)」(松橋P)普段原作ものを演じる時、あえて原作を読むことはしないという國村だが、『ゴールデンカムイ』に関しては一気に読み切ってしまったという。「國村さんが先生ご本人に“変態な漫画だね~!”とおっしゃっていて、國村ファンの先生は終始恐縮されていました」(大瀧P)。出演シーンは短いながら、芯を食った言葉を杉元に伝える鯉登平二の存在感は絶大。「平二が登場するのはラストシーンなんですが、薩摩弁であれほど大事なセリフを完璧に言って颯爽と帰られていく國村さんはやっぱり素晴らしかったです。國村さんだから成立したラストになっていると確信しています」(監督)

  • まるで本物! リアル過ぎる“網走監獄”が出現 !

    撮影は2025年1月~4月にかけて、北海道をはじめ全国各地でのロケ&東宝スタジオなどの大規模セット内で行われた。今回はタイトルにもなっている“網走監獄”を、どうスクリーンによみがえらせるのかが最重要課題。「どこまでを実際に作り、どこまでをCGにするのか。日本で一番大きいと言われる東宝スタジオ№8にも網走監獄のセットはとても入りきらないことが分かったので、部分部分のディテールの追求を美術の磯見俊裕さんチームには徹底してやってもらい、逆に全体のスケール感が分かる広い画はVFXスーパーバイザーの小坂一順さんチームにお願いするというすみ分けを、全員の約束事としました」(監督)栃木県・那須にある某大学の広大な敷地に、約1か月かけて建て込まれた網走監獄のオープンセットは圧巻!建物内部はパートごとに東宝スタジオにいくつかに分けて作り上げられた。「実寸のサイズを踏まえたうえで、磯見さんがこのオープンセットに落とし込んでくれています。もちろん映像なので縮尺の誤差はありますが、映像を見た時に嘘のないものにしようということに注力しました」(監督)さらに全景はフルCGで再現すべくVFXチームと制作チームがドローンを飛ばし、博物館 網走監獄に移設された当時の建造物と、網走刑務所の地形を全てスキャニング。原作に登場する網走監獄の見取り図は野田氏オリジナルの部分も含まれるが、原作を極力踏襲しつつリアリティに徹した美術部渾身のオープンセットとVFXチームによる網走監獄全景は本作の大きな見どころのひとつである。
    ただ監督&製作陣を悩ませたのは“雪”。前作とは対照的に本作は雪のシーンがほぼない。1月の降雪量が少ないという理由で選ばれたロケ地でもあったのだが、トータル13日のロケ期間のうち、雪が降ったのが11日(!)という悲運に見舞われてしまう。撮影中に雪が舞い始めるとスタッフ総出でブルーシートで養生。止んだと思ったタイミングで一斉にブルーシートを外して撮影再開という繰り返しだったが、撮りこぼしたシーンがわずかで済んだのは優秀なスタッフワークが生んだ奇跡と言えるだろう。 だがキャスト陣は製作陣の苦労を吹き飛ばすかのように、終始明るい。「狭いテントで皆でギュウギュウになっていましたけど、皆本当に濃い! これが『ゴールデンカムイ』だなって思いました」と笑顔で語っていた座長の山﨑を筆頭に、寒さに震えながらも全員がどこか楽し気。二階堂浩平役の栁俊太郎に至っては、「前作は耳の下にツララができて大変でしたけど、今回は(耳が切り落とされたため)ヘッドマスクがあるからあったかいです」と満足そうですらある(!?)。雪が止んだタイミングで杉元VS二階堂のバトルシーンも撮影されたが、これが寒さをものともしない熱量高いアクションの連続! 二階堂の義足を使ったギミック多めの複雑なアクションでもあったが、アクション監督・和田三四郎の「本意気のスピードでやってもらいます!」の声が本番前に響き渡ると、テスト時より明らかにスピードアップした2人の肉弾戦がスタート。肉体と肉体がリアルにぶつかり合う鈍い音と、「うにゃ~っ!」という二階堂特有の雄叫びが交錯しながら、迫力あるカットが順調に撮影されていく。途中杉元が投げた二階堂の義足がカメラに直撃するハプニングもあったが、そのカットが本編では使われることに。難易度の高いアクションを鮮やかにこなした2人は、公私共に親しい間柄。後に「あれは賢人相手じゃなかったら、できなかった」と栁が語っていたのも納得の仕上がりとなった。

  • 監獄内で繰り広げられる怒涛のアクション祭り !

    オープンセットでの過酷なロケを経て、撮影隊は網走監獄の内部セットを組んだ東宝スタジオ№8の撮影パートへ移動。2階建てのセットは見上げるほどの高さと奥行があり、天井部から杉元やアシㇼパたちが吊られて降りてくるというカットなどが撮影されていく。カット数自体はそれほど多くないものの、スタッフの人力で実際の俳優たちを吊るすため安全面を考慮しながら慎重に進められていく作業。長期に渡る撮影でスタッフ陣に疲労の色も濃いかと思いきや、「杉元さん、上いきま~す! 皆声出していこう~!」と元気に声がけするスタッフに俳優陣も「お~っ!」と声を合わせるなど現場の士気は依然高いままだ。同時に鶴見率いる第七師団も乱入してきて銃もバンバン発砲されるなど、監獄は一躍カオス状態に。ここからは怒涛のアクションの日々が始まる! 今やアクションスターと言っても過言ではない山﨑は、今回もほぼスタントなし。一気になだれこんでくる第七師団との対決シーンでは水を得た魚のような俊敏な動きを見せ、撮影合間はアクション部とトレーニング話に花を咲かせるなど終始いきいきしているのも印象的だ。事前のアクション練習にも自分の出演シーンでなくとも積極的に参加し、アクション監督の和田とも早くから意気投合。「(和田)三四郎さんからは“ゴリラ感”がほしいとよく言われました(笑)。三四郎さんの『ゴールデンカムイ』の解釈を聞いて、なるほどなという発見もありましたし、また新たなエッセンスを入れ込んで杉元をいい方向に持っていけたと思います」(山﨑)
    「前作に続いてのこだわりは“痛いアクション”。アクロバティックな魅せるアクションではなく、泥臭い肉弾戦が満載です。“本当に殴ってるんじゃないの?”と思わせるものになっていることで、より作品のドラマ性が高まると思います」(松橋P)
    あるきっかけで全囚人たちが解き放たれるカットも圧巻であるが、「実は囚人役は三四郎さんの諸先輩方にあたるアクション部の方たちにも多数出演していただいています」(大瀧P)。「アクション監督目線で言うとすごく豪華な囚人たちですし、リアリティの意味でも囚人の皆さんには助けられました。受けのアクションがうまい方たちの集まりですからね」
    撮影的には長い廊下で大勢が密集しながらのアクションはハードルの高いものとなった。「正直撮影は大変でした。でも肉弾戦ならではの良さもあるし、ワイヤーもないので距離感を気にせずカメラが寄れるので、杉元の熱量の高さを感じられる画にはなっていると思います」(監督)
    常に熱く激しい『ゴールデンカムイ』史上、最も静謐な迫力に満ちたアクションシーンとなったのが、土方歳三VS犬童四郎助(北村一輝)の鎖を使った一騎打ち。ナイターが圧倒的に多かった本作において、この2人のシーンだけはスタジオに組まれた教誨堂のセット内で3日間かけてじっくりと日中に撮影された。「あのシーンがどうやったらより面白いものになるかということを、舘さんは北村さんとでよく話し合ってくださっていました。お二人があのシーンに最適な形でじっくり臨んで頂けるように、急遽セットを組むことにしました。」(植田春菜プロデューサー、以下植田P)もともと舘の大ファンだったという北村は、このシーンのために犬童役を引き受けたと言っても過言ではなく、撮影を心待ちにしていたとか。「もともとの台本は2人の掛け合いが多く長ゼリフが続いていたのですが、芝居の合間に活かされるアクションをするべきだから、少しセリフを減らしたりタイミングを変えたするのはどうかと舘さんからおっしゃってくれました。監督も柔軟に受け止めてくださって、よりメリハリのある素晴らしい対決シーンになったと思います」(植田P)年齢を重ねた2人だからこそ成立する含蓄あるアクション。「自分たちは年をとっているからチャンバラではなく、対峙することで醸し出される緊迫感を中心にやりましょうとお2人から言われて同意しました。僕としても明治の戦いと幕末の戦いを分けたかったし、兵隊と侍は違うということも意識したかったので、なるべく静かな戦いにしたかったんです。ただ最終的にはお2人の演技力の賜物ですね」(監督)

  • 物語のラストは切なすぎる人間ドラマ

    『ゴールデンカムイ』ならではのコミカルなシーンも、キャスト陣が全身全霊で演じ切っている本作。実に見応え充分なシーンに仕上がっているが、そんなコミカルパートを忘れてしまいそうになるほど、後半は濃密かつ切ない人間ドラマが繰り広げられる。果たして監獄に捕らわれている“のっぺら坊”は、アシㇼパの父・ウイルクなのか? 映画ならではの展開として、アシㇼパがアチャ(=ウイルク)からもらった大事なマキリ(*アイヌの小刀)を杉元に託すという展開が持つ意味とは――?
    「今回はまさに“闇鍋ウエスタン”。『ゴールデンカムイ』のすべてが入っている作品ですが、最後に残る熱がとんでもなく熱いです。悲しくて泣ける作品はありますが、心が熱くなって泣ける作品はあまりないと思います」(松橋P)「とにかく全シーン、全キャラクターが見どころです! あぶれている人は一人もいません」(大瀧P)「キャストの皆さんの面白さの見せ方に磨きがかかっています。前半のコメディ部分のかわいらしさにも注目してください」(植田P)「全身に『ゴールデンカムイ』を浴びてほしい。絶叫系アトラクションにずっと乗っているような感覚を、是非体感してもらいたいです」(西P)「原作前半のクライマックスにふさわしい作品です。皆さんの期待は裏切りません!」(里吉P)